「G5RV 建設記

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                               JA8PMN 小 林 敏 哉

                                            ※ 監査指導委員

  昨年、私は退職を機にアマチュア無線の アクティビティを上げようと、ローバンド系のアンテナを探していました。庭はそこそこ広いものの、何本もアンテナを上げる のは難しく、できればマルチバンドで使え、延長コイルを使わない高調波アンテナを考えていました。そのことを昨夏の支部主催のキャンプで話したところ、JA8DGD加藤さんから「G5RVはどう?」と勧められました。 家に帰って早速G5RVを調べたところ、①エレメント長30mほどで3.5MHzからマルチバンドに出られる。②バランは使わず梯子フィーダを使う。③EUでポピュラーらしい。ということがわかりました。CQ誌の記事にもいくつか製作記事があり、このアンテナを作ることに決めました。 このアンテナを作る上で一番の問題は、梯子フィーダ(平衡フィーダ)だと思います。ハム歴48年の私にとっても初めての経験でした。古いアンテナ関係の書籍を開くと、ベーク棒や割り箸を蝋で煮たものをセパレータに使ってます。新しい記事では目の粗い網を使ったものもあります。軽量で耐候性があり、高周波特性の良い材料が最適なのですが、私はプラスチックの角パイプをネットで見つけ手に入れました。これを100mmに切り、幅80mmの穴を空け1.2mmのPEWを通すと、インピーダンス約550Ωの平衡フィーダの出来上がりです。これを片側14.25mのエレメントにつなぎます。フィーダの長さは13.3mです。 新型コロナウイルスの政府給付金が入ったので、庭に電柱を建ててもらいました。これに鉄パイプをつなぎ給電部高13mとし、アンテナを張りました。給電部が低くてフィーダーを斜めにしなければなりませんでした。そのせいもあるのか、3.5MHzでは長く、7MHzでは短いという不思議な結果となりました。今回はしかたなく7MHzでSWR1.1に調整しました。3.5MHzではSWR6以上となり同調が取れません。他のバンドも全滅でした。 7MHzの電波の飛びは素晴らしく、ローパワーでも満足できる結果となりました。来春には、パイプを長くしてアンテナ高を15mとしてフィーダを真下におろし、オールバンドに使えるように調整したいと思います。

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